動画職人のサンプルを見てみる

自社で動画撮影する際の10の注意点!音声4つ+照明2つ+映像4つをご紹介!

撮影の注意点

自社で動画制作をする上で、いくつか注意しなければならない点があります。今回の記事では動画制作をする上で注意する10個の点について、音声系・照明系・映像系の3つのカテゴリーに分けてご紹介します。

撮影時にこれらのことを注意しておくことで編集する際にスムーズに進めていくことができます。

音声で注意すべき4つのこと

撮影時は映像ばかりに目が行きがちですが音声も映像と同等に重要です。ここでは音声系で注意すべきことを4つご紹介します。

⒈ホワイトノイズ

動画撮影後に映像素材を確認したら「サー」「ザー」「ゴー」というノイズが入っていることがあります。これをホワイトノイズと言います。

’’ホワイトノイズとは、音声などに混入するノイズの中で、全ての周波数帯域においてエネルギーが均一に混入した雑音のことである。’’  

「IT用語辞典バイナリ」より引用

ホワイトノイズはエアコンなどの環境音や電子機器、試聴側のスピーカーやイヤホン等からも発生する場合があります。

撮影前には必ず一度テスト撮影し、ホワイトノイズが入っていないか確認しましょう。この時、カメラのイヤホン端子からヘッドフォンを繋いで確認すると、ホワイトノイズの有無が確認しやすいのでおすすめです。

ホワイトノイズはカメラの撮影設定の録音レベルや外部マイクの設定で抑えられる場合もあるので、撮影前に確認しておきましょう。

もしホワイトノイズが入ってしまった場合は、編集ソフトによっては編集時に消す方法もあります。また、外注で1,000円程度〜ホワイトノイズ部分のみを編集依頼することもできるので、必要に応じて活用しましょう。

⒉音割れ

撮影機器が想定している信号レベルを超えた音を録音すると音割れが生じます。

’’音の波形が平らに潰れることにより、不快音が生じる現象を意味する語。クリッピングともいう。’’

「実用日本語表現辞典」より引用

音割れの原因は主に音量の過大によって、アンプ等の機器の出力限界が超えてしまった場合やイヤホンやヘッドホン等の出力機器の許容限界を超えた場合に生じます。

つまり、多くの場合、撮影時に用いる録音機器の録音設定/レベルを下げることで解決します。カメラに外部マイクを接続して撮影する場合は、カメラと外部マイク両方の録音設定を確認する必要があります。撮影前には音割れが起きていないかもよく確認しましょう。

⒊風切り音

撮影を屋外でする場合は「ゴーゴーゴー」といったような風の音が入ってしまう場合があります。この音を風切り音と言います。風が強い日はもちろん、弱くてもマイクの録音設定や録音環境によって風切り音が入ってしまう場合があるので注意しましょう。

風切り音の対策として「ウィンドスクリーン」「ウィンドジャマー」といったマイクに装着するアクセサリがあります。また、。屋内の場合でもエアコンの風や隙間風等でも生じる可能性があるので必ず撮影前に確認しましょう。

⒋リップノイズ

リップノイズとは、唇の動きが原因で発生するノイズのことです。解説やナレーションが必要な動画ではリップノイズが入らないように録音しましょう。

リップノイズを抑える方法としては、下記のものがあります。

  • 口腔内の乾燥を防ぐ
  • マイクと適切な距離を保つ
  • ポップガードや風防を使用する

照明で注意すべき2つのこと

撮影において明るさを確保するのは非常に重要です。照明を活用することで映像のノイズを防げたり、被写体を目立たせることができます。ここでは照明系で注意すべきことを2つご紹介します。

⒌日光を活用する場合

一番簡単に明るさを確保する方法に、日光を活用する方法があります。
日光を活用する際の注意点は2つあります。

①逆光に気を付ける

被写体の後ろに日光があり、その被写体を正面から撮影すると逆光になります。逆光になると、返って被写体が暗くなることがあります。

明暗差を出して、あえて被写体を暗く撮り、シルエットを強調する撮影方法もありますが、多くの場合は被写体を明るく撮影した方が、動画としての目的を果たすでしょう。撮影時は日光、被写体、カメラの位置をよく確認しましょう。

②時間経過や天候による変化

日光を活用して撮影する場合は時間経過による日の当たり方の変化に気をつけましょう。これは多くの場合ロケハンをすることで解決します。

ロケハンをすることで同じ時間帯の日の当たり方や影の出方がわかり、当日の撮影アングル等のイメージにも役立つでしょう。また、天候により明るさを確保できない場合もあるので、日光を用いて撮影する場合は、撮影スケジュールを立てるときに予備日を多く取っておいた方が良いでしょう。

⒍蛍光灯・LEDを活用する場合

室内で撮影するときに蛍光灯やLEDを照明として活用する時には、フリッカー現象に気を付ける必要があります。

フリッカー現象とは、動画撮影時に蛍光灯やLEDの光により画面がチカチカと点滅したり、しましま模様が出たりする現象です。

蛍光灯は東日本では1秒間に100回、西日本では1秒間に120回という人の目では確認できないスピードで点滅を繰り返して光っています。カメラはこの点滅を撮影してしまうため、フリッカー現象が生じます。
せっかく撮影したのにフリッカー現象により映像素材が使用できないということは何としても避けたいところです。

多くの場合、フリッカー現象はカメラの撮影設定の「シャッタースピード」を変えることで解決します。
東日本ではシャッタースピードを 1/50秒 1/100秒 1/150秒などにすることで、西日本では 1/60秒 1/125秒 1/180秒 などにすることでフリッカー対策をすることができます。

蛍光灯やLEDの劣化などで点滅の周期にズレが起きる場合があるので、必ず現場でフリッカー現象が生じていないか確認しましょう。

映像で注意すべき4つのこと

映像は動画撮影で一番注意すべき箇所です。ここでは映像系で注意すべきことを4つご紹介します。

⒎背景への映り込み

被写体を撮影することだけに集中していると思わぬものが背景に映り込んでしまうことがあります。例えば、個人情報等の情報漏洩リスクのある書類やガラスや鏡に反射した撮影者の姿は映り込みを避けたいところです。これらのものが映り込むと、映像素材自体を使用できなくなる場合もあるので注意しましょう。

対策としては、撮影場所をよく選ぶこととカメラに映る映像をよく確認して撮影することが挙げられます。カメラのファインダー越しでは細かな箇所が確認できないため、大画面の外部モニターがあると確認作業で役立ちます。

⒏手ブレ

手でカメラを持って撮影すると細かな手の振動がカメラに伝わり、映像がぶれてしまいます。これは視聴者側にとってかなり不快な要素なので手ブレがないように撮影するのが良いでしょう。

対策としては三脚やジンバルを用いる方法があります。また、編集ソフトによってはある程度の手振れなら編集作業で抑えることができます。

⒐ピンボケ

ピンボケとは、見せたいものにピント(フォーカス)が合っていないため、ボケが生じている現象を指します。あえて被写体をピンボケで撮影する方法もありますが、多くの場合は見せたいものにピントを合わせるのが良いでしょう。

カメラのオートフォーカス機能を用いても、撮影後に大型モニターで確認するとピンボケが発生していたというのはよくある話です。ピントをマニュアルで調整する場合はもちろん、オートフォーカス機能を用いる時もピントが任意の箇所に合っているかをよく確認する必要があります。この時、大型の外部モニターがあると確認作業をしやすくなります。

10.撮影許可の有無を確認

撮影場所を決める時に必ず確認する必要があるのは、撮影許可の必要の有無です。自社オフィス等、自社の所有する場所であるなら多くの場合撮影許可は必要が無いですが、その他、公道や公共場所、商業施設内等は申請が必要となります。

また、ドローンを用いて撮影する場合も多くの場所で別途申請が必要となります。撮影現場では撮影申請許可証を携帯しておく必要があるので注意しましょう。

まとめ

今回は自社で動画撮影する際の10の注意点をご紹介しました。撮影はきちんと準備しておけば予定外のことが起きても臨機応変に対応できます。ここでご紹介した注意点をよく確認し撮影しましょう。

その他、自社で撮影する際にそれっぽく見える撮影テクニックもご紹介しているので併せて参考にしていただければと思います。