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自社で撮影!動画制作会社が教える「それっぽく見える」撮影・機材テクニック

自社撮影

今回は自社で動画制作を進める際に、ちょっと意識するだけで動画の質がグッと上がる撮影テクニックをご紹介します。

動画制作会社が教える「それっぽく見える」撮影テクニック

それっぽく見えるアングル

まずはアングルについて。それっぽく見えるアングルは撮影する映像にもよって異なります。今回はインタビューの際のアングル、対談の際のアングル、セミナーの際のアングルについてご紹介します。

インタビューの際のアングル

インタビュー動画を撮影するときにおすすめな手法は「3分割法」という構図を用いることです。
3分割法とは、カメラのフレームを縦横に3分割し、その交点に被写体を合わせる方法です。

この構図に被写体を当てはめるだけで、映像に安定感を持たせることができます。また、場所を選ばずに取り入れやすい構図であるため、構図について知らない方でも簡単に用いることができます。目線は構図の空白方面へ向け、カメラから少し外した場所にするとよりそれっぽくなります。

スマートフォン撮影の場合にはカメラの設定→グリッドをオンにすることで三分割法で使用する補助線を表示させることができます。

対談の際のアングル

対談動画を撮影するときにおすすめな手法は2つあります。1つ目は「対比の構図」という構図を用いること。2つ目は、「なめる」という手法を用いることです。

対比の構図とは、見せたいもの2つを均等に配置する方法です。この場合、対談者2名を向かい合う形で配置します。このとき真正面から向き合うのではなく、お互いに少しカメラ方向にずれた形で向き合うと顔がカメラに写りやすくなります。また、対談者の配置がフレーム内で左右対象となるように配置するとよりそれっぽくなります。

2つ目の「なめる」とは、対談者一名の肩越しに、もう一名の顔にピントを合わせて撮影する手法です。よく映画やテレビでも用いられる手法であるため、見たことがある人は多いと思います。対談者1名の肩越しにもう一名の顔全体を映した状態で撮影できるので、対談者が話している様子や聞いている反応を写しやすく、対談の表現を大幅に上げてくれる手法です。

セミナーの際のアングル

セミナー動画を撮影するときにおすすめなアングルは2つあります。1つ目はセミナーで用いる資料(モニターやスクリーン)とともに話者を写すアングル。2つ目は、話者の表情がよく見える寄りのアングルです。

1つ目のアングルではセミナーの資料が見えるように正面から撮影するのがスタンダードです。映像を見た人がセミナーの全体像が分かるように、資料と話者が余裕を持ってフレーム内に収まるようにしましょう。

1つ目のアングルではセミナーの内容や全体像を理解するのに役立ちますが映像としては単調なものとなってしまいます。

このため2つ目のアングルでは、敢えて資料全体を写さずに、話者に寄って表情が見るように写しましょう。話者の表情や動作を写すことにより、話者の熱意やセミナー全体の雰囲気を表現することができます。

それっぽく見える「インサート」

インサートとはインサート映像、インサートカットのことで、インタビーなどの一連の映像の中に、別のカット(映像)を挿入する映像編集テクニックを指します。

インサートには2つの役割があります。

⑴  視聴者の理解を深める
出演者が伝えたい意図や内容をインサート映像として別カットで表現することにより、視聴者の理解を深め、伝えたいメッセージをわかりやすく届ける役割があります。
例えば、インタビュー内で「お客様対応」についての質問に答えているときに、電話で話しているカットや実際にお客様に応対しているカットを挿入することにより、視聴者が出演者の話をよりイメージしやすいように助けることができます。
⑵  映像の違和感や単調さを消す
撮影した映像は編集時に使用する部分のみカットし、繋ぎ合わせます。このとき不要な部分をカットして、そのまま繋ぎ合わせると、音声と映像が一瞬飛んだように見えるため、映像に違和感が生じてしまいます。この繋ぎ合わせの箇所でインサート映像を挿入することにより不自然さを無くすことができます。
また、インタビュー映像等、話者をいくつかのアングルで写すだけではどうしても単調な映像になりがちです。インサート映像を挿入することにより、映像の緩急や時間の経過等の演出を表現することができます。

インサートを撮影する際には、必ず内容に合った映像を撮影しましょう。映像に出演する話者のコメントや、単語に合った内容のインサートを撮影しましょう。例えばスマートフォンのアプリ紹介の映像では、実際の操作画面やアプリを使用しているカットを撮影する必要があるでしょう。

また、企業紹介では、会社の外観や、会議の様子、休憩時間の様子、サービスや商品のカットを撮影する必要があります。このように映像の内容に合ったカットが必要となるため、撮影前からある程度内容をイメージし、必要カットをリスト化しておくことがインサート映像の撮影に臨む上で重要となります。

動画制作会社が教える「それっぽく見える」機材選び

動画全体の雰囲気は「レンズ」で大きく変わります。カメラのボディとレンズどちらが大切か。答えは両方です。カメラボディが高性能であれば、その性能を発揮するために高性能のレンズが必要となります。逆にどんなに高性能のレンズを持っていても、カメラボディの性能でレンズの長所を生かしきれない場合もあります。

また、レンズの種類によって撮影できる動画も大きく異なります。レンズ選びはカメラボディと同じくらい、場合によってはそれ以上重要です。ここでは簡単にレンズの種類を解説し、種類別おすすめレンズをご紹介します。

ズームレンズ

最も一般的なレンズであり、扱いやすいレンズでもあります。

大きな特徴は焦点距離を変えられるところにあります。カメラは、「ファインダーを覗いて見える範囲=撮影できる画角」になります。この画角を焦点距離を変えることにより、大きくしたり、小さくしたり変更することができるのが、ズームレンズになります。

つまり、撮影時に自分がカメラを持って動かなくても、焦点距離を変えることにより、写せる範囲を変更できるメリットがあります。

狭い室内で自分がこれ以上被写体から離れられない場所や、逆にこれ以上被写体に近づけない遠くの被写体を写したいときに活躍するレンズです。

焦点距離の数字が低いほど画角は広がり、写せる範囲は広がります。反対に、焦点距離の数字が大きいほど画角は狭まり被写体を拡大して写せます。焦点距離はレンズ側面または前玉(レンズ表面)とフィルター取り付け溝の中間に記載されている場合が多いので確認しましょう。

単焦点レンズ

単焦点レンズは、ズームレンズと違い焦点距離が決まっているため画角が変えられないのが特徴です。そのため、撮影範囲を変えたいときはカメラを持って自分が動く必要があります。単焦点レンズには、ズームレンズにはない強みが4つあります。

レンズが明るい

単焦点レンズは周りの光を取り入れる性能が高く、ズームレンズと比較し、被写体を明るく写すことができます。室内や照明のない場所でも比較的に明るく撮影できます。

綺麗なボケ感

多くの単焦点レンズでは被写体にピントを合わせると背景を簡単にぼかすことができます。背景をぼかすことで、映像内の情報を被写体に絞ることができます。

レンズの軽さ

多くの単焦点レンズはズームレンズと比較し軽い場合が多いです。レンズを持って移動することが多い現場では、もちろん機材は軽い方がいいです。

価格の安さ

明るいレンズを買いたいとき、ズームレンズかつ明るいレンズを探すと価格が非常に高くなる場合がほとんどです。それに比べ、単焦点レンズでは高級ズームレンズよりさらに明るいレンズを安く購入することができます。

これらの強みから、単焦点レンズはポートレート撮影や、暗所での撮影に適しています。

動画制作会社がお薦めする機材紹介

おすすめズームレンズ

【Canon】
Canon 標準ズームレンズ EF24-105mm F4L IS II USM
フルサイズ対応の標準ズームレンズ。
焦点距離が24-105とどんなシチュエーションにも扱いやすい為、これ一本持っておけば器用に何でも撮影できるレンズです。絞りもF4であるため扱いやすく、焦点距離を105に近づけて望遠側で撮影すれば、ボケ味も綺麗に撮影できます。

【Nikon】
Nikon 標準ズームレンズ NIKKOR Z 24-70mm f/4S Zマウント フルサイズ対応 Sライン
フルサイズ対応の標準ズームレンズ。
重さ約500gであるため、ズームレンズの中ではかなり軽い方です。ズーム全域で最短撮影距離が30cmと短いため、被写体に思い切り近づいて迫力のあるシーンも切り取れます。

【SONY】
Sony – FE 24-105mm F4 G OSS 標準ズームレンズ (SEL24105G)
Eマウント(フルサイズ対応)用の標準ズームレンズ。
焦点距離が24-105と広角から中望遠域までをカバーできる扱いやすいレンズです。SONY純正レンズであるため、AF性能(ピントを合わせる性能)も早く、レンズ内に手ぶれ補正も完備している優等生レンズとなっています。

おすすめ単焦点レンズ

【Canon】
Canon EF50mm F1.8 STM
フルサイズ対応の単焦点レンズ。
人の目の焦点距離は50mm前後と言われている為、このレンズは見たのもをそのままの画角で撮るのにちょうどいい焦点距離で、初心者にも扱いやすいレンズとなっています。またf値が1.8まで撮れるので背景を大きくぼかすことが可能です。さらに価格が1万円代と全てのレンズの中でも破格の値段となっています。Canonのカメラをお持ちの方には人気の高いレンズです。

【Nikon】
Nikon AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G
FXフォーマット(フルサイズ)対応の単焦点レンズ。
32mmとやや広角寄りのレンズで、f値が1.8と低く、価格も3万円代とリーズナブルなレンズ。狭い暗所での撮影でも明るく撮影できるます。重量も200gとコンパクトであり、持ち出しやすいのもポイントの一つです。

【SONY】
SONY FE 50mm F1.8 SEL50F18F
フルサイズ対応の単焦点レンズ。焦点距離が50mmと扱いやすく、f値は1.8と明るいレンズです。186gと非常に軽く、価格も3万円代とビギナーでも手の出しやすいレンズとなっています。

レンズ選びの注意点

⑴ 対応マウントについて
レンズはカメラのボディと接合して使用します。この接合部分をマウントと呼びます。各カメラメーカーによって、さらにメーカーの中でもマウントが異なるものが発売されています。このため、マウントがカメラボディと異なるレンズを購入した場合、カメラに接合できず、撮影ができないことが起こり得ます。レンズ選定時には、カメラボディとレンズのマウントをよく確認しましょう。

⑵ どのセンサーサイズに対応しているか
カメラにはセンサーサイズという光を取り込むセンサーの大きさが異なるカメラがあります。レンズ選びの際は、カメラボディのセンサーサイズに対応したものを選定する必要があります。また、カメラのセンサーサイズによってレンズの焦点距離が変わる場合もあります。

レンズ選びの注意点についてさらに詳しく知りたい方は→【リンク記事】をご参照ください。

まとめ

今回は「それっぽく見える」撮影・機材テクニックについてご紹介しました。ちょっとしたポイントを押さえているだけで動画全体のクオリティはグッと上がります。今回の記事でご紹介したアングルやインサートカット、機材選びを意識してぜひこれからの動画制作に役立てていただければと思います。